batak WEB MAGAZINE
Top Features/Tribute to Suits Special Interviews Lifestyle Column Tailored Talk About batak
Special Interviews
University of Connecticut Health Center
University of Connecticut Health Center
池田氏の留学先だったコネチカット州立大学ヘルスセンター(Uconn Health Center)。コネチカット州ファーミントンにあり、広大な敷地に病院、研究施設、大学キャンパスから成る巨大な医療施設を形成している。2005〜2007年にかけて全米TOP100(Top 100 Hospitals)の医療施設にランキングされた。また、教育医療施設のカテゴリーでは全米でも15病院のひとつとしてその優秀性が認められている。
―― 研究以外の、コネチカットでの生活はいかがでしたか?
池田氏: ファーミントンは東部の主要都市に出かけやすい地理条件にありましたので、クルマでいろいろな街へ遊びに行った思い出があります。食べ歩きが好きでしたので、ボストンの有名レストランを見つけに行ったり、東部の海岸地帯が近いのでシーフードを食べに行ったり、非常に有意義に過ごしました。ジャズが趣味のひとつですので、マンハッタンへもクルマを飛ばしたこともしばしばあります。高校生の頃はビル・エバンスが好きで、彼が来日した折りに「スイングジャーナル」誌主催のシークレット・ライブがあって、当日「EVERYBODY DIGS」のジャケットに彼の直筆サインをもらって喜んでいたくらいですから。
大学での仕事がない土・日曜日にはロングアイランド湾に面したハイウェイを使って2時間ほどでマンハッタンに着いて、ジャズ・クラブでライブを聴いたら即座にコネチカットまで戻ってくる。治安の悪い時代のブロンクスにも行きましたが、幸い怖い思いはしませんでした(笑)。
コネチカットでの普段の生活も田舎とはいえ、そのライフスタイルは洗練されたものでした。アメリカの底力というものを痛感した3年間です。東部は有色人種に対して人種偏見があると巷間言われていましたが、幸い私の場合は留学という立場だからでしょうか、非常に好意的に接してもらいました。
―― ところで、肝臓という分野を先生が選択した理由は何ですか?
池田氏: 肝臓を選んだ理由は、実はあまり積極的なものではありません。大学を卒業して研修医の時に教えてもらって先生が非常に良い方で、その先生がたまたま肝臓の専門で研究室にいらっしゃったんです。ですから、迷わずそこに入れてもらった。だから、「肝臓の病気に取り組んでどうしてもこの世の患者を治したい」という高邁な動機があったわけではありません(笑)。
もちろん、いまは肝臓病の患者さんを救いたいという真摯な気持ちで仕事をしています。肝臓の場合、巷で話題になっているC型やB型といった肝炎で苦しんでおられる患者さんが多い。私は内科なものですから、外科医のように12時間もかけて手術するといったことはありませんが、病棟で患者さんを担当していると、病状が急変したり、出血されて駆けつけたりします(肝臓疾患の場合、血が止まりにくいケースがある)。そういう意味で、やりがいがあることは事実です。
PAGE1 PAGE2 PAGE3
© 2011 Nobel Note all rights reserved. batak Bespoke Tailor
INDEX